テングチョウ
テングチョウ (2009年3月19日 千葉県千葉市) |
桜の開花がとても早い。各地で平年より1週間以上早い開花の 情報が伝えられている。 自宅近くでは絶滅危惧種のミヤマセセリを求めて千葉市近郊に 出かけた。カタクリがきれいに咲いている。 20度近い暖かさなので、ルリタテハ、アカタテハ、テングチョウ、 ムラサキシジミなどの越冬した蝶が元気に日光浴をしている。 俳句では”凍蝶(いてちょう)”という季語がある。 厳しい冬の間、じっと体を縮め春を待つ。その姿は一見凍った蝶 のように見える。 その蝶たちが春になっていっせいに舞い始める。 「凍蝶のさしのべし手に舞い上がり」 徳重敏乃 そんな俳句を思い浮かべる日和だ。 神奈川や静岡ではもうギフチョウが舞い始めたという。 ことしも蝶の季節が始まった。 (2009年3月) |
テングチョウ (2022年3月20日 千葉県市川市) |
テングチョウ (2016年3月17日 神奈川県横浜市) |
テングチョウ (2020年3月11日 埼玉県武蔵嵐山町) |
テングチョウ(交尾) (2020年3月11日 埼玉県武蔵嵐山町) |
テングチョウ (2015年5月22日 東京都八王子市) |
テングチョウ (2009年3月19日 千葉県千葉市) |
テングチョウ (2009年4月3日 神奈川県藤野町) |
晩秋、エノキの小枝にちょこんと止まっているこの蝶の姿は 孤高の感じがする。 頭部がとがって、触覚もまっすぐ伸びているところが天狗の 鼻のように見えるところから名前の由来になった。 以前、韓国の慶州に旅行に行き、仏国寺へ出かけた。 参道を歩いていると、黒い物がいっぱい飛んでいる。 何かと思って見ると、テングチョウだった。 あっちにもこっちにもテングチョウが群れ飛んでいる。すごい 数のテングチョウだった。 昔は日本でもこういう光景がよく見られたようだが、最近は なかなかお目にかからない。 ギフチョウの季節に山道を歩いていると、越冬したテングチ ョウが陽だまりで日光浴をしている。 翅がぼろぼろに擦り切れ、冬の厳しさをうかがわせる。 人生を感じさせるような蝶である。 エノキの開芽を待って、メスはそこに卵を産み付ける。 |
テングチョウ (2013年6月23日 山梨県北杜市) |
テングチョウ (2009年4月7日 東京都高尾) |
(2008年3月25日 神奈川県横浜市) |
暖冬、気候温暖化というが、2008年の冬はかなり厳しか った。雪が3度も積もり、成虫で越冬する蝶たちは寒さに 震えてどれだけ春を待っていたのだろう。 春がやって来て、菜の花でテングチョウが”ランチ”を取って いるのを見かけた。 テングチョウと花はあまり似合わないような気もするが、越 冬後のテングチョウは花に来ることが報告されている。 しばし、食事をすると、テングチョウはゆっくりと林の向こうに 飛んでいった。 |
梅雨空が続き、なんかすっきりしない。「はな」を連れて久 しぶりに散歩に出かけた。 雑木林のはずれにちらちら飛ぶ蝶がいる。 「あれ」と思ったら、テングチョウだった。 自然破壊が続くこんなところにはもうとっくにいなくなったと 思っていたので、驚き、うれしくなった。 (2006年6月14日 千葉県船橋市) |
テングチョウ (2018年5月25日 東京都八王子市) |
テングチョウ (2018年5月20日 千葉県市原市) |
テングチョウ (2009年6月25日 山梨県北杜市) |
テングチョウ (2012年5月4日 沖縄県南城市) |
テングチョウ (2014年10月18日 沖縄県国頭村) |
テングチョウ (2015年4月6日 沖縄県南城市) |