アオタテハモドキ
アオタテハモドキ♂ (2007年10月31日 沖縄県那覇市) |
30年も前のことになる。石垣島と西表島に行ったことが ある。那覇から船に一晩揺られて、翌朝石垣島に着いた。 まだ、沖縄が日本に戻ってきて間もない時で、島には港 近くに小さな旅館が1軒あるきりだった。 島には温かさと、自然が満ち溢れていた。 川平の海の青さが目に染みてまぶしかった。海沿いの草 原を歩いていると、真っ先に出迎えてくれたのがアオタテハ モドキだった。 草原近くをかなり早いスピードで飛ぶ。止まって翅を開いた 時の翅の青さが鮮やかで、胸がときめいた。 「これが南国の蝶なんだ」といつまでも眺めていた。 結構速く飛ぶが、すぐ止まり、また元のところに戻って来る。 短い休みで訪れた沖縄・那覇市でもこの蝶は健在だった。 言葉はよくないかもしれないが妻がこんなことを言っていた。 「きれいなちょうちょさんねえ。”混血”みたい」 そう言えばどこか、”ハーフ”のような美しさがあると妙に感 心した。 |
アオタテハモドキ♂ (2019年5月13日 沖縄県石垣市) |
アオタテハモドキ♂ (2014年10月17日 沖縄県うるま市) |
アオタテハモドキ♂ (2011年12月4日 沖縄県石垣島) |
アオタテハモドキ (2011年12月4日 沖縄県石垣島) |
アオタテハモドキ♂ (2011年12月4日 沖縄県石垣島) |
アオタテハモドキ♂ (2011年12月4日 沖縄県石垣市) |
やっと日差しが出てきたが、風が強かった。 しかし、その林道に入るとうそのように風が凪いでいた。 そこは蝶の楽園だった。もう師走なのだが、センダングサが咲き乱れ フジバカマも花をつけ始めていた。花から花へアオタテハモドキが舞っ ていた。 近くで犬の激しい鳴き声が聞こえ、パーンという銃の発射音のようなも のも聞こえた。それから小半時。 軽トラックが林道を走ってきた。犬が2匹乗っている。車から銃を持った 人が降りてきた。「今は狩猟シーズンですから、十分注意して下さいね」 荷台を見るとイノシシが横たわっていた。犬の脚も血で真っ赤だ。 今、仕留めたところだという。 その車が去って間もなく、また軽トラックがやって来た。 車から降りてきたふたりは変な網を持っている。 蝶屋にしては変だな、と思っていると「ヤエヤマ手長エビを取る」のだと いう。 男の人は沢に入ると、あっという間に大きなウナギを取った。魚やエビ も。長い鉄の棒の先から電気が流れ、それに触れると仮死状態になっ てしまうのだという。おもしろい漁だった。 石垣島は随分自然がなくなったなあ、と思っていたが、いやいや、まだ 奥深い自然がいっぱいある。 |
アオタテハモドキ♂ (2007年10月31日 沖縄県那覇市) |
アオタテハモドキ (2007年10月29日 沖縄県那覇市) |
アオタテハモドキ♀ (2011年12月4日 沖縄県石垣市) |
アオタテハモドキ♀ (2011年12月4日 沖縄県石垣市) |
アオタテハモドキ♀ (2009年10月12日 沖縄県石垣市) |
アオアタテハモドキ♂ (2010年3月14日 沖縄県石垣市) |
アオタテハモドキ (2016年11月9日 沖縄県石垣市) |
アオタテハモドキ (2016年11月9日 沖縄県石垣市) |