ムラサキシジミ
ムラサキシジミ♂ (2006年10月9日 神奈川県横浜市) |
この翅の深い青はなんと美しいのだろう。 イタリア語に「AZZURO」という言葉があり、イタリアのサッカ ーチームの代名詞にもなっているが、その地中海ブルーが この青のことなのだろうか。 ナポリから船に揺られてカプリ島に行ったことがある。 冬のカプリ島はちょっと寒かったがよく晴れていて、素晴らし い島だった。有名な”青の洞窟”はそこから小舟に操られて行 くのだが、この名所は意地悪で、なかなか洞窟をのぞかせて はくれない。 この日も風があって、波があるとかで洞窟には入れなかった。 是非もう一度挑戦してみたいと思うが、それまではこのムラサ キシジミの翅の色を眺めて、がまんしよう。 |
ムラサキシジミ (2023年1月13日 千葉県千葉市) |
ムラサキシジミ (2021年1月4日 千葉県君津市) |
ムラサキシジミ (2020年6月29日 千葉県千葉市) |
ムラサキシジミ (2019年12月18日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2019年11月21日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2020年1月13日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ (2018年11月20日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ (2018年10月30日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ (2017年9月21日 徳島県海陽町) |
ムラサキシジミ♀ (2015年12月1日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2006年10月9日 神奈川県横浜市) |
ムラサキシジミ (2006年10月9日 神奈川県横浜市) |
不思議な場面に出会った。 朝の雑木林を歩いているとムラサキシジミが翅を思い切り 開いて日光浴していた。 近づいてものんびり休んでいる。 ぼくは一眼レフの「ist−DS」を使っている。明るいところで もフラッシュを使うことが多い。 朝日が当たってかなり明るかったが、いつものようにフラッ シュを炊いた。 すると、ムラサキシジミはフラッシュが光る瞬間、ぱっと翅を 閉じ、一瞬後また、なにごともなかったように翅を開くのだ。 何度撮影してもムラサキシジミは同じ行動をとる。 シャッタースピードは180分の1だが、フラッシュが光る瞬間 ムラサキシジミは翅を閉じてしまう。 シャッターとムラサキシジミとどっちが速く反応するのか。 しかし、翅を開いているところを待って、撮影してみるが、液 晶の画面には翅を閉じたムラサキシジミしか写っていない。 なにかマジックを見ているようだった。 フラッシュを止めて通常に撮影すると、ムラサキシジミはゆ ったりと翅を開き、なにごともないようにシャッター音にはま ったく無反応だった。 |
翅を開いて日光浴するムラサキシジミ♀ (2007年6月27日 神奈川県川崎市) |
フラッシュに瞬間的に翅を閉じるムラサキシジミ (2007年6月27日 神奈川県川崎市) |
ムラサキシジミ♀ (2009年12月2日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2009年12月2日 千葉県習志野市) |
音楽の”視覚化”ということを考えたのはバランシンだ。 それまでのストーリーのあるバレエではなく、音符を舞台化 するいわゆる”プロットレス・バレエ”を考えた。 「花は何も語りはしない。ただ、そこにあるだけで十分 に美しい」とバランシンは語っている。 バレリーナは物語を語らなくても、ただ、舞い踊るだけで、 美しいのだと主張した。 「じゃあ、チョウチョウさんを♪にしたら何になるの」と突 飛もないことを言い出したのが家内である。 春の谷戸で冬を凌いだムラサキシジミと出会った。 美しい翅の色は息を飲むほどだ。 ファインダーをのぞき、フェルメール・ブルーともいえる翅の 色を堪能する。 春の日差しがうらうらと心地よい。 そのとき、どこからか聞こえてきた音楽があった。 「あっ、そうだ。ムラサキシジミにはマーラーのアダージェット かブルッフのヴァイオリン協奏曲1番がいいなあ」 温かな日差しを受け、夢幻のような勝手な空想にふけるの も蝶愛好家の幸せのような気がした。 |
ムラサキシジミ♀ (2008年3月25日 神奈川県横浜市) |
ムラサキシジミ♀ (2016年12月3日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2016年12月3日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2016年12月3日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ♀ (2016年12月3日 千葉県習志野市) |
ムラサキシジミ (2015年8月16日 山梨県富士吉田市) |
ムラサキシジミ (2015年10月14日 沖縄県石垣市) |