ゴマシジミ


ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2013年8月24日 長野県松本市)
 

 吾亦紅こころを軽くすることも    川嶋隆史

 吾亦紅はワレモコウと読む。俳句では秋の季語だ。
 不思議な名前だが、神さまが赤い花を集めた時、この花を忘れてしま
 い、この花が「吾もまた紅です」と名乗り出たのが由来という。
 虚子は「吾も亦 紅なりとひそやかに」という句を詠んでいる。

 そんな話があって、一方で一茶は「吾亦紅さし出て花のつもりかな」と
 からかっている。

 一茶が言うように確かにこれが花なのかと思うが、秋の草原に咲く吾
 亦紅はとても風情がある。

 そのワレモコウがゴマシジミの食草である。 
 ワレモコウを丹念に探していくとゴマシジミにたどり着く。ゴマシジミの
 幼虫はその後、アリの巣の中に入ってアリの卵や幼虫を食べて育つ
 という数奇な人生(?)を送るのだ。

 高校生の頃、富士山近くの御坂峠を登ったことがある。頂上の近くに
 ワレモコウの群落があったのが記憶にある。

 あの場所にはゴマシジミはいたのだろうか。もう一度訪れてみたい気
 がする。
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2019年8月8日 長野県松本市) 
 ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2019年8月8日 長野県松本市)
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2013年8月24日 長野県松本市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市)
 
ゴマシジミの交尾
ゴマシジミの交尾
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市)
 
ワレモコウに産卵するゴマシジミ
ワレモコウに産卵するゴマシジミ
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市) 
 茅が岳周辺のゴマシジミは開発と採集圧で、今は一部の保護地で細
 々と命をつないでいるのが現状だ。
 お盆連休の最後の日曜日、渋滞を覚悟でまだ、ゴマシジミが生息して
 いる場所に出かけた。広大な草原だが、ここにもネットを持った採集者
 があちこちに陣取っていた。

 そんな採集者を避け、人のいない小道に入るとポツンポツンと吾亦紅
 があり、しばらくするとゴマシジミが飛び出した。

 息子が朝4時に迎えに来てくれたのでまだ、朝早いのでゴマシジミもの
 んびり休んでくれる。日が高くなると途端にゴマシジミの飛翔は活発に
 なりなかなか止まってくれない。
 それでもなんとか、交尾や産卵のシーンに遭遇することも出来た。

 この日はヤマキチョウにも出会えないかなと思っていたのだが、蝶の数
 より採集者の人数の方が多いくらいで目撃も出来なかった。

 帰りは渋滞を気にして早めに切り上げたのだが、混雑は予想以下で
 ホッとした。 
 ゴマシジミの産卵
ゴマシジミの産卵
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市)
ゴマシジミの産卵
ゴマシジミの産卵
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市) 
 ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2014年8月17日 山梨県富士吉田市)
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2013年8月24日 長野県松本市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2013年8月24日 長野県松本市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2015年8月16日 山梨県富士吉田市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2015年8月16日 山梨県富士吉田市) 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2015年8月16日 山梨県富士吉田市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2015年8月16日 山梨県富士吉田市)
 
ゴマシジミ
ゴマシジミ
(2015年8月16日 山梨県富士吉田市)
 
 


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