ギフチョウ(2016年)

 
青い苔で休息する
 桜は日本人が大好きな花だ。ぼくもことしは近間だったが、上野公園、
 皇居・乾通り、芝増上寺の桜を見た。勿論、自宅近くの公園の桜もな
 かなか良かった。

 上野公園はことし外国人がとても多かった。大げさに言えば、花見客
 の半分くらいは外国人という感じだった。初めての体験なのだろうか、
 桜の美しさに触れ興奮していた。

 ちょっと気になったのは、上野の桜が以前ほど美しくなくなって来たと
 感じたことだ。良く見ると枝も大分切られていて、痛々しいところも目
 立った。前は通り抜ける道に覆いかぶさるように枝が伸び、その桜の
 感じが何とも美しかったが、苦情でもあったのだろうか。そういう枝がな
 くなってしまっていた。

 ソメイヨシノの樹齢は60年くらいだという。上野ももう古木になってき
 て樹勢に少し陰りが来ているのかなと思った。国立博物館の庭の桜も
 ことしはちょっと美しさが減じていた。上野の桜をどう維持して行くのか、
 更新も含めて考えなくてはいけないのだろうか。

 乾通りの桜は、普段立ち入りが出来ない皇居の中ということもあって、大
 変な人だった。それでも風情があって美しかった。

 増上寺の桜は穴場だ。桜の勢いがあって花が匂うようで美しい。背景に
 増上寺や東京タワーがあるのも素晴らしい。外国人に教えてあげたいと
 思った。

 来年も元気で桜、そしてギフチョウに会いたいと思う。 
 
そっと人目につかないカタクリで
 
お腹に蛹殻がついているのだろうか?
 
カタクリが大好きです
 
ちょっと横から
 テレビの番組で俳人の夏井いつきさんが、芸能人の俳句をばさばさ切
 って捨てるのがあって、毎回楽しみに見ている。好き嫌いはあるようだ
 が、絶妙な語り口と笑顔がすばらしい。
 松山在住で58歳だという。

 この4月から夏井さんがNHK俳句の選者になられた。第1回目の兼題
 は「陽炎(かげろう)」と「逃水」。ゲストは気象予報士の井田寛子さん。
 ふたりの間で陽炎と逃水」の解釈に違いがあったのがおもしろかった。

 夏井さんが選んだ特選は
 二千ミリ レンズに巨象 かぎろへる だった。
 テレピン油 ばしゃばしゃ使い 描く陽炎 というのも。

 ぼくは個人的には、井田さんも上げていたが
 陽炎の 割れていきなり ニューヨーク というのが印象に残った。

 これまでのNHK俳句とは違って、番組が身近になったような気がした。
 夏井さんは「いつき組」という俳句の会を主催しているそうだが、いわ
 ゆる宗匠ではなく「組長」と呼んでいる。

 いつもの民放の番組では着物姿だが、NHKではざっくばらんな洋服
 姿のおばさん(失礼!)だったのも新鮮だった。 
 
ヤマザクラで憩う
 
カタクリが良く似合う
 
横顔も美人です
 マグダラのマリアほど世界中の画家の興味と関心を惹いた女性はい
 ないだろう。日本で初めて公開されたカラバッジョの「法悦のマグダラ
 のマリア」は大きな話題になった。

 マグダラのマリアは娼婦だったとされる。キリストによって悔悛させら
 れその布教に付き従い、キリストの処刑を間近で見、その復活を最
 初に目撃することになる。聖書の中にはキリストの脚に高価な香油を
 注ぎ自らの髪でそれをぬぐったという記載がある。使徒たちにキリスト
 の意向を伝えるような役割をしていたのではないかという研究もある。

 マリアは輝くばかりに美しい女性だったらしい。
 「その顔の美しさ、その唇の優美さは、百合の白さに薔薇を混ぜたよ
 うなものだった」とさえ表現されるほどだ。

 そうしたことからマグダラのマリアは異端の聖書の中ではキリストの
 妻だったとするものさえある。キリストの磔刑の後、フランスのマルセ
 ーユに渡った後、洞窟の中で晩年を信仰の日々で過ごしたという。

 カラバッジョの描くマリアは他にも「悔悛のマグダラのマリア」などがあ
 る。
 妖艶なほどに美しい女性だが、「法悦」の方は実は紫色の唇、作品に
 描きこまれたドクロなど死の間際マリアを自身に重ね合わせたと言わ
 れ、最後までカラバッジョが手放さなかった作品だという。

 この晩年のマグダラのマリアはドナテッロの木彫りの彫刻(1450年
 頃)がフィレンツェにある。痩せさらばえ、髪が伸び、歯も抜けた老信
 仰者として描かれている。
 出来ることならもう一度フィレンツェに行き、この作品にも出会いたい
 と思っている。
 
交尾中のカップル
 
カタクリにしがみつく
 
こっそりとデート中
 
カタクリの花園で
 
裏から覗いてみました
 
やっぱり桜もいいですね
 
ナシの花で優雅に

黄色いスイセンは初めて見ました 

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