ヒメアカタテハ


ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2006年9月28日  神奈川県横浜市)

   昔、山口百恵が歌った唄に「秋桜(コスモス)」といういい唄
   があった。

   「淡紅の秋桜が秋の日の
   何気ない陽溜りに揺れている…」

   ちょっともの哀しいような陰影のある名曲だった。

   コスモスは都会の秋の風景には欠かせない花になった。

   ビルの谷間の小さな花壇で風に揺れていることもあるし、
   団地の広場で一面のコスモスが花々を競い合っていること
   もある。

   ヒメアカタテハはコスモスが大好きで、秋になるとどこから
   かやって来て楽しませてくれる。

   こどものころは空き地がどこにでもあって、この蝶もたくさ
   んいたような気がするが、最近はめったに見かけなくなって
   とても寂しい気がする。
 ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2018年10月16日 千葉県印西市)
 ヒメアカタテハの産卵
ヒメアカタテハの産卵
(2020年8月25日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2016年10月2日 千葉県船橋市)
 
 ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2012年10月20日 千葉県船橋市)
 ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2012年10月22日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2009年9月14日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
 (2006年9月28日  神奈川県横浜市)
 ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2013年10月14日 神奈川県横浜市)
 ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2012年10月20日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2008年9月3日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2008年9月3日 千葉県船橋市)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2013年10月28日 沖縄県石垣市)
   蝶たちはさまざまな姿で冬を越す。

   アゲハチョウの仲間は蛹で、ゼフィルスの仲間は卵で冬を
   越す。タテハチョウの多くは成虫のままじっと春がくるのを
   待っている。

   といっても、ツマグロヒョウモンなどは幼虫で越冬する。
   小さなシジミチョウの中でもムラサキシジミやムラサキツバメ、
   ルーミスシジミなどは成虫だ。

   成虫、卵、幼虫、蛹とさまざまなのだ。

   4月最後の日、千葉市の公園でぼろぼろになったヒメアカタ
   テハが飛んでいた。

   後ろ翅のほとんどはなくなっており、飛び方もどこか痛々し
   い。それでもタンポポの花に止まると、気力を振り絞るよう
   に蜜を吸っていた。

   きのう我が家の庭ではツマグロヒョウモンの蛹と蛹化寸前の
   大きな終齢幼虫が見つかった。

   さまざまな姿で迎える春。

   人間と違って”介護”などない虫の世界。

   蜜を思い切り吸うと、ヒメアカタテハはまた、飛び立って行っ
   た。

                 (2008年4月30日)
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ
(2008年4月30日 千葉県千葉市)


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