アカホシゴマダラ


 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2018年9月23日 千葉県印西市)
 千葉ニュータウンのはずれにある小さなお寺の周りは彼岸花がきれい
 に咲いていた。秋の晴れ間、のんびり散策に出かけた。彼岸花にはち
 ょっと遅く、もう散り始めだった。それでもこの花と出会うと秋の趣を感
 じる。
 蝶たちも彼岸花が気に入っているようで、ナガサキアゲハ、クロアゲハ
 カラスアゲハ、ナミアゲハが吸蜜に集まって来た。
 雑木林がちょっと開けた場所にアカホシゴマダラが日光浴していた。
 数年前まで千葉では見かけるのも珍しかったが、ここ1、2年は急速に
 増えて来た。すーいと飛んではまた止まって翅を広げる。
 そのうちアカホシゴマダラが彼岸花の花に舞い降りた。「えっ!?」と思
 ってあわててカメラを構えた。しばらくしてまた別の彼岸花に止まった。
 吸蜜しているのかどうかは確認できなかった。
 単なる翅休めかもしれないが、彼岸花を訪花するアカホシゴマダラは聞
 いたことも見たこともない。少しびっくりした。 
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2020年8月2日 千葉県松戸市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2020年8月2日 千葉県松戸市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2020年5月28日 千葉県千葉市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2019年7月3日 千葉県千葉市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2019年7月3日 千葉県千葉市)
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2009年5月19日 東京都三鷹市)
   アカホシゴマダラの分布の拡大はすさまじい。

   湘南地方から川崎、そして多摩川を渡って最近は多摩地区
   からも報告を聞く。ぼくの住む千葉県はまだのようだが、埼玉
   県にも発生が広がっているという。

   アカホシゴマダラは春型と夏型では著しく斑紋が異なる。
   春型は真っ白な白化型となる。

   もともと奄美大島に産するものは季節変異があまりなく、
   この白化型は中国に棲息するアカホシの特徴でもある。
   だから、今関東で分布をひろげているものは中国産のアカホ
   シが人為的に放蝶されたものという例証にもなる。

   東京の林を歩ってみると、あちこちにアカホシが飛んでいた。

   同じエノキを食樹にするゴマダラチョウ危うしである。

   どちらが、生存競争に勝ち残るのだろうか。
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2018年5月16日 神奈川県横浜市)
 
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2018年5月16日 神奈川県横浜市)
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2015年5月17日 北関東山地) 
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2015年5月17日 北関東山地)
 
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2009年5月19日 東京都三鷹市)
アカホシゴマダラ
(2006年6月8日  神奈川県横浜市)

   アカボシ(赤星)というのか、アカホシと濁らないのか、どちらが
   正しいのか分らないが、この蝶は奄美大島特産の蝶である。

   まあ、飛んでいる姿を見る機会は生涯ないだろうと思っていた。

   それが数年前から、神奈川県の湘南地方で発生が報じられる
   ようになった。

   「北鎌倉の駅のすぐそばにいた」
   「長谷の大仏の裏の方で発生している」

   そんな情報が駆け巡って、ここ1,2年はあちこちで大発生して
   いるらしい。誰かが中国産を放して、それがどういう具合かどん
   どん増えたようだ。

   かってのホソオチョウもそうで、本郷の東大の構内で飛んでいた。

   鎌倉のある公園に行ってみた。ここは自然保護で蝶などの採集
   はできないが、網を持ったおじさんが3人ほどいて、アカホシゴマ
   ダラが現れると、みんなでネットを振る。

   とてもシャッターチャンスなど与えてもらえなかった。
                               (2006年)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2018年9月9日 千葉県船橋市)
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2017年9月14日 千葉県船橋市)
 
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2017年9月15日 千葉県船橋市)
 アンデルセン公園は人気の公園である。ディズニーランド、ディズニー
 シーについでテーマパークランキング第3位で、最近では外国人の入
 園者も目に付く。久しぶりに公園を訪れると、アカホシゴマダラがあち
 こちで目についた。
 この蝶が船橋市に侵入してきたのは4、5年前のことだろうか。アンデ
 ルセン公園でもボロボロの蝶を見かけ、驚いたことがあった。
 今では公園を我が物顔で飛び回っている。
 この日は気温30度とちょっと暑かった。打ち水された敷石の上にアカ
 ホシゴマダラが止まっていた。よく見ると黄色いストローを伸ばして水を
 一生懸命飲んでいた。ちょっとグロテスクな感じがして、やっぱり外来
 種なんだなあと思った。 
                            (2017年9月)
 アカホシゴマダラ
吸水するアカホシゴマダラ
(2017年9月14日 千葉県船橋市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2011年6月3日 東京都三鷹市)
アカホシゴマダラ
(2006年9月4日  神奈川県藤沢市)
   秋の一日、湘南地方を歩いてみた。

   藤沢市の小さな小山に入っていく。
   山道の陽だまりのところにアカホシゴマダラがいた。

   悠然と暑い日差しを浴び、動こうともしない。

   何枚か写真を撮って木を揺すると、これまた悠々と飛びた
   った。

   湘南の緑のあるところでは最近はゴマダラチョウよりも発
   生数が多い。

   春型は赤い紋があまり出ないものも見られ、ゴマダラチョウ
   かと思ったら、どうもアカホシゴマダラのようだった。

   樹上にばかりいるのかと思ったが、草地で休んでいるもの
   も見られた。
アカホシゴマダラ
(2006年9月4日  神奈川県藤沢市)
  ほんとにアカホシゴマダラが多くなった。

  この蝶はエノキを食樹にしているが、同じエノキに依存して
  いるゴマダラチョウの姿が湘南地方ではめっきり減ってきた
  感じがする。

  白い春型はなかなか魅力的だが、夏型と比べると静止する
  ことが少なく、なかなかシャッターチャンスが訪れない。

  しかし、6月に入るとメスは産卵時期に入るのか、エノキの細
  枝を求めて、樹間をゆっくりと飛ぶようになる。

  ゴマダラチョウとアカホシゴマダラとうまく共存してほしいもの
  だと思う。
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2008年6月7日 神奈川県横浜市
アカホシゴマダラ
カホシゴマダラ
(2008年6月7日 神奈川県横浜市)
アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2008年6月7日 神奈川県横浜市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2015年5月22日 東京都八王子市)
 アカホシゴマダラ
アカホシゴマダラ
(2016年7月30日 静岡県東部山地)


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