ウラナミシジミ

ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2008年10月23日 千葉県市川市)
   私はまるで蝶のよう
   花の上を飛べなくなった
   飛べなくなった
   私はやけどをしてしまった
   あなたの愛の強い炎で
   そんな炎も既に燃え尽きてしまった
   なんて寒いの

   イタリアの人気歌手ナーダの1969年のヒット曲に「Ma che
   freddo fa」(なんて寒いの)がある。

   失恋の切なさを冷たい秋風に例えた歌だ。

   午後から雨の束の間の天気を観察に出かけた。
   市川市の公園には沖縄などでよく見るデイゴの花が咲いていた。

   その真っ赤な花のところにちらちら飛ぶ蝶がいた。

   ウラナミシジミだった。
   赤い花にしがみついて振り落とされないようにしている蝶を見て
   なぜかこの歌を思い浮かべたのだった。

   やがて雨が来て、急に寒くなった。
   蝶の季節も終盤だ。
     (訳は鈴木マリア・アルフォンサ NHKテキストから)
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ♀
(2020年10月12日 千葉県習志野市)
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2020年10月12日 千葉県習志野市)
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2016年10月14日 愛知県名古屋市)
 
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2011年10月17日 沖縄・久米島)
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2009年9月23日 東京都品川区)
   皇后陛下のご実家は五反田駅近くの池田山にあった。

   父親は日清製粉の正田英三郎氏だった。閑静な住宅街は
   今も穏やかな佇まいを見せている。

   美智子さまはここから宮中にお輿入れされた。

   ご実家は今は取り壊され、ねむのきの庭と名づけられた小
   さな公園になっている。千日紅やロシアンセージ、カクトラノ
   オ、マリーゴ−ルドなどの花が咲き乱れる美しい公園だ。

   両陛下はことし4月、ご成婚50年を迎えられた。50年前の
   あの日のことを美智子さまも懐かしく思い出されたのではな
   いだろうか。

   ねむのきの庭に咲く千日紅にウラナミシジミが何頭も舞って
   いた。

   昔、正田邸の庭だった時も毎年秋になるとウラナミシジミは
   やって来ていたのだろうか。

   いや、今日と同じように秋の日差しを浴び、穏やかに舞って
   いたに違いない。若き日の美智子さまもウラナミシジミに目を
   止め蝶の美しさに心ときめかせられたことだろう。
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2013年9月29日 千葉県船橋市)
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2014年9月30日 千葉県船橋市) 
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2014年9月30日 千葉県船橋市) 
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2013年9月29日 千葉県船橋市)
 
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2007年10月6日 千葉県千葉市)
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2007年10月13日 神奈川県茅ヶ崎市)
   温暖化が進み南方系の蝶たちがどんどん北上を続けている。

   こどもの頃、この蝶はどこからか庭にやって来て、萩の花など
   で遊んでいた。

   そのころ読んだ昆虫関係の論文ではウラナミシジミの関東の
   越冬地は房総半島南部の温暖な地域で、そこで発生を繰り返
   したものが、夏から秋にかけ北上を続け、遂には北海道に至
   るものもあると書いてあり、感動したことがある。

   東京の冬はとても寒く越冬出来ないで死滅するとあった。

   我が家の庭には最近姿をみせてくれないが、秋が深まる頃、
   鎌倉の公園で萩の花に遊ぶこの蝶と久しぶりに出会った。

   以前と違って、最近は東京近辺でも越冬出来るようになったのだ
   ろうか。研究のテーマになりそうだ。
ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2007年10月13日 神奈川県茅ヶ崎市)
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2013年10月28日 沖縄県石垣市)
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2013年5月8日 沖縄県西表島)
 ウラナミシジミ
ウラナミシジミ
(2015年10月12日 沖縄県竹富町)
 ウラナミシジミ
産卵するウラナミシジミ
(2016年9月26日 徳島県海陽町)
 ウラナミシジミの交尾
ウラナミシジミの交尾
(2020年8月18日 長野県小諸市)


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