オオミドリシジミ

オオミドリシジミ

オオミドリシジミ♂
（２０１６年６月３日　神奈川県）

　最近の蝶の大きな話題と言えば、石垣島でリュウキュウウラボシシジミ
　が見つかったことだろう。１９７０年代まで石垣島に生息していた記録が
　あるが、それ以来確認されたことはなかった。４０年ぶりの再発見という
　ことになる。

　リュウキュウウラボシシジミは現在、西表島と沖縄本島の局限された地
　域に辛うじて生き延びている。なかなか出会うことの難しい蝶のひとつ
　だ。

　愛知県のＭ先生と言う医師が発見の殊勲者だ。僕よりもっと年上の８０
　歳を過ぎた方だが、クモマツマキチョウを追ったり、最近では八重山に
　度々観察旅行をされたり精力的に活動されている。
　ぼくも何とかもうしばらく蝶と付き合う時間が持てるように頑張りたいとい
　つも思うのだ。

　石垣島の発見地は西表島の生息環境に良く似た場所だという。これが
　どこからか飛来したものなのか、それとも４０年間人知れず、小さな生
　命を繋いで来たのかは分からない。
　このニュースが伝わると、採集者が眼の色を変えて探索するのが心配
　だが、どうか生き延びて欲しいと思う。

オオミドリシジミ
（２０２０年７月１０日　北海道札幌市）

オオミドリシジミ
（２０１９年６月６日　神奈川県）

オオミドリシジミ♂
（２０１６年６月３日　神奈川県）

オオミドリシジミ♂
(２０１０年６月１３日　神奈川県横浜市）

　　蝶の愛好家でＨＰやブログを作られている方はかなり多く、それ
　　を拝見するのはとても楽しみだ。

　　こんな写真が撮れればなあと、ため息をついたり、ブログを参考
　　に蝶の発生状況を勉強したりする。

　　蝶だけではない。さまざまな人生模様がそこにはあり、考えさせら
　　れることも多い。

　　ぼくはいわゆる”老々介護”の日々であるが、高齢の父親が倒れ
　　その介護をされている方や、ガンとの闘病を続けておられる方な
　　どもいる。

　　「もっと蝶を観察する時間があればなあ…」などとつい考えてしま
　　うのだが、そういう方のＨＰやブログを拝見して反省したりもする
　　のだ。

　　きょうも妻に介護の肩代わりを頼んで、横浜まで”遠征”した。

　　現地で観察する時間も限られ、あわただしいのだが、この時期の
　　平地性ゼフィルス６種のうち５種が観察できた。

　　中でも千葉ではなかなか機会に恵まれないオオミドリシジミがクヌ
　　ギの梢で静止しているのを観察できたのはうれしかった。

　　快く送り出してくれた妻に感謝したのだった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(２０１０年６月）

オオミドリシジミ♂
(２０１０年６月１３日　神奈川県横浜市）

オオミドリシジミ♂
（２０１５年６月１０日　神奈川県）

オオミドリシジミ♂
(２０１０年６月１３日　神奈川県横浜市）

オオミドリシジミ♂
（２００８年６月７日　神奈川県横浜市）

　　　平地性のゼフィルスといえば、ミドリシジミ、アカシジミ、ウラナミ
　　　アカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシシジミ、それに
　　　このオオミドリシジミといったところだろうか。

　　　東京近郊の雑木林にもオオミドリはごく普通に見られた。

　　　最近はめったにその姿を見る機会がなくなったのは寂しいこと
　　　だ。

　　　早朝、クヌギやコナラの林の開けた空間の高いところで、この蝶
　　　はテリトリーを張っている。

　　　侵入者があるとすかさず追いかけていく。

　　　梅雨晴れのある朝、雑木林を観察していると、オオミドリシジミ
　　　がいた。とても高いクリの木のてっぺんで、カメラを構えてもはっ
　　　きり映るかどうか、不安だった。

　　　かろうじて撮影できたものも小さくてご覧頂くようなものではなかっ
　　　た。