カバイロシジミ

カバイロシジミ
（２０１７年７月１５日　北海道函館市）

　カバイロシジミは憧れの蝶だった。
　名前が洒落ているし、北海道と青森の一部にしか生息していない。
　何度か北海道を訪れてはいるのだが、何故か出会いがなかった。どこ
　にでもいるのだが、どこへ行けばいるという蝶でもない。偶然、草原や
　道路脇のクサフジの群落にいたりするのである。
　函館の蝶友が「函館にもいますよ。遊びに来ませんか」と誘ってくれた。
　以前帯広にいて、いろいろお世話になった蝶友だ。函館に出かけると
　教え子の高校生２人と一緒に待っていてくれた。
　四つの眼があれば心強い。朝霧が漂う林道で二手に分かれて探索す
　　るとすぐに蝶友の携帯がなった。
　教え子から「いました」という連絡だった。クサフジの咲く林道脇にこの
　蝶がいた。うれしい出会いだった。
　日が射すと活発に飛び回るカバイロシジミだが、まだ朝早く朝霧が漂っ
　ているせいかおとなしい個体が多かった。
　よく観察すると、やっぱり憧れの美人だった。