ヒメウラナミジャノメ

ヒメウラナミジャノメ

ヒメウラナミジャノメ
（２０１７年５月４日　埼玉県武蔵嵐山町）

　つつじに集まる黒いアゲハを観察しようと、大船まで電車で出かけた。
　８時前だった。下り電車なので満員ではなかったがそこそこ混みあっ
　ていた。
　横浜駅から松葉杖の人が乗って来た。僕の向かい側に立ったが、
　両手に松葉杖をかかえているのでつり革にはつかまれない。
　誰かがすぐ席を譲るだろうと思っていた。やがて電車のドアが閉まり
　動き出した。それでも誰も席を譲らない。
　見かねた僕は席を立って、後ろからその人に「座りませんか」と声を
　掛けた。松葉杖の人は向きを変え僕が座っていた座席に座った。
　特別、「ありがとう」という挨拶もなかった。
　僕は７５歳である。ガンの手術をしているので普通の見かけよりかなり
　よれよれ感がする。
　大船駅で僕は下車した。
　前に座っていた３０～４０台の松葉杖の人は最後まで「ありがとう」も言
　わず、頭を下げる事もなかった。

　松葉杖の人に席を譲らない日本、席を譲られても挨拶もしない日本、
　こんな国になって大丈夫なのかなあ。

ヒメウラナミジャノメ
（２０１９年７月２４日　群馬県嬬恋村）

ヒメウラナミジャノメ
（２０１７年９月１４日　千葉県船橋市）

ヒメウラナミジャノメ
（２０１４年９月４日　千葉県船橋市）

ヒメウラナミジャノメ
（２０１６年５月１８日　北関東山地）

ヒメウラナミジャノメ
（２０１４年９月４日　千葉県船橋市）

　　　ジャノメチョウというのは「蛇の目蝶」ということである。
　　　だから、ヒメウラナミジャノメは「姫裏並蛇の目」。

　　　ヒメというのは小さいとか、かわいらしいということだから、
　　　小さくて、どこにでもいる、翅の裏にありふれた蛇の目模様
　　　のある蝶ということになる。

　　　後翅の裏に５つ目玉模様があるのが特徴である。

　　　北海道から九州まで全国に分布する。

　　　目玉模様は水田などで鳥を追い払うのによく使われるが、
　　　ジャノメチョウもその昔、鳥から逃れるためにこの模様を
　　　選んだのだろうか。